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社会福祉法人 深敬園
法人本部・みのぶ事業所
〒409-2524
山梨県南巨摩郡身延町身延3637
TEL.0556-62-1134(代)
FAX.0556-62-1135
 
      
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今月の言葉(2017年度)

2017年8月の言葉 辛い現実から逃れない これがあなたの人生の財産になる

 夢膨らませて社会に出たはずが、思いの外厳しい現実が待ち受けている。面接では期待されているが如き対応を受けたはずが、いざ仕事を始めてみると出来ないことだらけ。真っ先考えるのは、自分はこの仕事に向いていないのではないか。もっと自分に向いている仕事があるんではないか。先輩が、同僚が自分に辛く当たる。なんでみんなこんなに意地が悪いんだろう!何故もっと丁寧に優しく教えてくれないんだろう・・・勤めに行くのが辛くなる。楽しいはずの職場が、やり甲斐のある仕事が苦痛の場になる。でもお釈迦様はそのへんはお見通しで、人生は四苦八苦だ!とおっしゃっている。四苦とは、生老病死。そうなんです、「生(しょう)」、生まれ出ずることは苦そのものなんです。これは真理です。老いることからも、病をえることからも、死することからも逃れられません。真理とは、時と所を問わず当てはまる摂理を言います。
 逃れないならば正面から向き合ってひたすら努力するしかない。昨日まで堪えられたなら今日だって堪えられる。先輩は、同僚は、ひょっとしてあなたを試しているのかもしれない。これくらいのことに堪えられないならばこの職場にはいられないよ!どこに行ったって同じような人は必ずいるよ!そのつらさに堪えることで仲間として受け入れられ、仕事を教えられ徐々に逞しくなっていく。そして何時の日か仕事に自信が持てるようになり、後輩を指導できる立場に立つようになる。そうです、それがあなたの財産なんです。苦労して得た財産は次のステップに飛躍する上で大きな力となります。ただひたすら歩む。気がついてみると山の高みに立っている自分を発見し、眺める景色の素晴らしさに感動と自分の努力を誇らしく感じるはずです。辛い現実はあなたへの試練です。

9月の言葉 道は険しい 

道は険しい 先が長くて 自分が何を頑張れば良いのかさえ見えない 最初は意志 最後も意志 あいだにあるのが頑張りだったり努力だったり 頑張りでも努力でもない何かだったり それが人生
 ”人生とは何だろう。自分は何をするためにこの世に生まれて来たんだろう。“ 少なくとも誰もが一度はぶち当たる疑問だと思います。でも正解はありません。少なくとも誰もが一度は、と書きましたが、ほとんどの人はそのような疑問すら持たずに人生を終えていくと思います。1日が、1週間が、ひと月が、1年が瞬く間に過ぎてしまう。よく耳にする言葉です。それは、何のために生まれ、生きているかという疑問を自らに問い、自分なりの結論を出していないからだと思います。若いうちはバラ色の人生を夢見る時期もあると思います。しかし、バラ色の人生はなかなか手に入りません。やがて、生活に、仕事に、人生に疲れ果て夢も希望も色あせて、ただ何となく1日が過ぎていくようになります。
 そこで必要なのが意志(こころざし)なんだと思います。明確な意志(こころざし)が定まっていれば、そのここざしを全うするために何をしたらいいのかも自ずから解ってきます。“人生は禍福あざなえる縄の如し” ということわざがあります。人生は決して平坦な道ばかりではなく、山あり谷あり。険しい道が永遠と続くんではないかと途方に暮れることもあります。その時、このことわざを知っていると、必ずこの先に平坦な道があると確信出来ます。険しい道も進むことが出来るのです。頑張りも程度問題です。頑張りすぎると心が、身体が壊れてしまいます。時には休み、時には回り道をしながら、また頑張るのです。努力に勝る天才なし、ということわざもあります。コツコツと地道に努力することが目標達成の秘訣でもあります。人はひとりでは生きていけません。良き友を得、良き先輩を得、尊敬できる人を得ることで視野が広まります。自分の人生の助けとなり、模範ともなるでしょう。書物を読むことで視野が広がり、こんな生き方もあるんだ!と目の前が開けることもあります。
 人生、それは正解のない道を歩むことです。あなただけの!

10月の言葉 ぶれない判断力 勇気ある決断力 スピード感ある行動力 情熱と執念

 これは、人生を歩む上でとても大切な姿勢だと思います。その時に下した判断が正しかったのか間違っていたのか、時が経たなければ解りません。でも判断しなければ物事は前には進みまえん。会議を開いて他人の意見を参考にすることもあるでしょう。友達の、同僚の、家族の助言を得ることも大切です。書物を読むことで判断力を磨くことも必要です。要は、これらの力を磨く不断の努力をしているかどうかです。他人にばかり頼ってると、自分では判断が下せない人間になってしまいます。そして結果が悪ければ助言してくれた人のせいにするという責任逃れの体質が身についてしまいます。責任逃れをする上司に当たったら部下はたまったものではありません。リーダー、主任、管理者になるということは、部下の行った行為の責任をとるということです。トップの判断がころころ変わるようでは、組織はがたがたです。朝令暮改では安心して仕事が出来ません。
 こうしようと判断したことは勇気を持って決断決断を下すことです。そして決断したら迅速に行動することです。ぐずぐずしていると好機を逸することもあります。決断には責任が伴います。いつも良い結果が出るとは限りません。失敗だったとしても決して腐ってはいけません。何が駄目だったのかしっかり原因を突き止め、また挑戦することです。夢を実現する秘訣は実現するまで努力することです。決して諦めないという執念です。そして情熱を持ち続けることが稔りある人生を歩む秘訣だと思います。

11月の言葉 獅子身中の虫 恐るべきは自分自身への言い訳

 獅子身中の虫
 百獣の王、ライオンは向かうところ敵なし。全ての動物に恐れられる存在です。故に獅子は外敵に襲われて死ぬのではなく、自らの身体の中に寄生している虫によって死に至ります。これは仏教の梵網経という教えの中に説かれている教えで、仏教を滅ぼすのは外道(げどう:他の教え)ではなく、仏教徒自らが破壊するものだと言っています。
 組織にあっても同じことが言えます。組織の中にあって恩恵に浴しながら禍をもたらす者や恩を仇で返す者を「獅子身中の虫」に喩えます。最近大企業で起こっている不正。同業他社との競争に負けるのではなく、会社の中における怠慢や弛緩した組織が内部から会社を傾けさせています。
 同様に私自身を破滅させるのは、誰かのせいではなく自分の中の怠惰な心なのです。実行しないことの言い訳を他に求めるその心が獅子身中の虫と言えるでしょう。

12月の言葉  人は何かを与えられて生まれてきた それが何か 探し続けるのが人生

 生きとし生けるものは生まれる場所、生まれる時を自ら選択することは出来ない。親を誰にするか、裕福な家に生まれるか、日本に生まれるか、未開の地に生まれるか、20世紀に生まれるか、21世紀に生まれるか天のみぞ知るところである。
 いずれにせよ私達は生まれた環境の下で人生を始めなければならない。人生の面白いところは(面白いと言っては語弊があるやもしれないが)時代にもより、所にもよるが、少なくても今の日本では本人の努力、意思によって人生を歩む自由が与えられていることだ。
 自分は何をするためにこの世に生を受けたんだろうと考える機会があるか否かで人生の中身は大きく変わるはずである。忙しい忙しいと口癖の毎日を送っていると時は瞬く間に通り過ぎていく。若いうちはやり返しがきくからと言って無為に過ごしていては「少年老いやすく学成りがたし」の真理どおり、人生は徒労のうちに終わってしまう。
 私は、目の前に与えられた人生を自分で選択したとは思っていない。天から与えられた人生と捉え、職業を天職と思ってこれまで生きてきた。確かに様々な取捨選択はしてきたし、岐路に立った時他の道を選ばずこの道を選んできた。石持て追われる経験もさせていただいた。今思えば貴重な経験だった。しかし、これとても目には見えぬ天の采配だと思っている。そんな時でも与えられた生きる環境を自らの試練のために善用して来た。
 それ故この職業は自分には向いていないなどとつゆとも思ったことはない。ただひたすら何者かに動かされるように突き進んで来た。74年生きて来て今頃思うことは、人生のやり直しはきかないし、仏教徒であるが(お釈迦様は来世があるなどと言ってはいない)来世があるとも思わない。だから悔いのない日々を過ごそうと思っている。多分、周りの人から見ると異端児(爺)なんだろう。しかし、人の思惑にいちいち反応していては自らの思いを実現することは出来ない。若い人にはもっと損得を抜きにした人生を歩んでもらいたい。確かに人は食わなければ生きてはいけない。しかし戦後の貧しい社会の中でひもじい思いを十二分に味わった者からすれば、人はいざとなれば道に落ちているものをも拾って食べてでも生きようとする生き物である。5万円ならば5万円なりの10万円ならば10万円の収入に応じた生活をすればよいのであって他人の金を当てにしてまで裕福な生活をすることはない。
 こう書くと、きっと反論が山ほどあるだろう。しかし実体験に基づいた反論でなければただの空論に過ぎない。人生を振り返って自分は何者なのか。自分なりの結論を得て人生の幕を閉じたいと思うこの頃である。

2018年1月の言葉 他人に負けない何かを持て 君でなければだめだ そんな存在になろう

 新しい年を迎え、皆さんは何を思い、何を決意しましたか。
「1年の計は元旦にあり」という言葉があります。私は、年が改まることはある意味のリセットだと考えています。人生はあざなえる縄の如しという言葉のように、自分にとって思わしくないこと喜ばしいことが交互に起ります。思わしくないことは元日にリセットして心新たに年を迎えるということが大切です。
 振り返って、自分には他人に負けないものがあるとすればそれが何なのか、ないとすればどうしたら持てるようになるのか。しっかり見つめるのが元旦だと思います。テレビを見てお笑い番組に時間を費やす暇があったら、しっかりと今年の目標を決める1日にしていただきたいと思います。
 最近、私のブログを読んで下さっている方からお声と掛けていただくことが増えました。拙い文章ですがお役に立てば幸いだと思っています。このブログをお読みなった一人でも多くの方が、"君でなければだめだ”といわれる存在になって欲しいと思います。何をどうすればよいのか。それを考えるのが人生です。他人(ひと)に指図されず自分の力で探し続ける。それが人生です。そのためには、"考える”習慣を身につけなければなりません。今の世の中は情報が溢れています。その情報の真偽を見極める目を持つことです。情報に惑わされて面白がっている自分の愚かさに気がつくこと。しっかりした己を持つこと。それが、"他人に負けない何かを持つ”ことの第一歩だと思います。

2月の言葉 発酵力は生命力

 早いもので2018年を迎えたと思ったらもう2月です。法人の就労継続B型事業所Breadutter(ブレドゥンバター)では先月27日、身延山麓の寒の湧き水、事業所の職員、利用者が丹精込めて栽培した身延特産のあけぼの大豆、富士川町青柳町青林堂の麹を使って味噌の寒仕込みをしました。これから2年間寝かせてじっくり熟成させます。昨今はインスタント味噌汁なるものも発売され、手軽に味噌汁を飲むことが出来るようになりました。そしてそんな手軽さに慣れて何故味噌汁を飲むのかという根本的なことが忘れられようとしています。
 物事をじっくり考える習慣を身につけることのたいせつさを味噌を教えてくれています。仕込んですぐに発売された即席の味噌と2年間寝かせて熟成させた味噌の違いがわかる人になって欲しいと思います。
 人生もまたしかりです。即席はすぐにぼろが出てしまいます。損得を抜きにして自分のことはさて置き、人(他人)のためにコツコツと努力すること。信頼される存在になるためには発酵という過程が必要です。3年、5年、10年の熟成の期間を経てはじめて器量が大きくなります。職人という言葉も死語になりつつあります。年季奉公などは今は昔であります。職員として採用されれば仕事が出来なくても給料をもらうことが出来る世の中です。職場で一人前に仕事が出来るようになるにはそれなりの時間が必要です。しかし、世の中が変わり、半人前でも一人前の給料をもらうことが出来、半年もすれば有給休暇が保証されます。いずれの職業も人手不足が深刻化してきています。少しでも給料の高い職場を求めて簡単に辞めて次の職場に移ることが当たり前になってきつつあります。でも職場を簡単に辞める癖がついてしまうと根を張る前に移るので根無し草になってしまいます。一所(ひとところ)に根を張るから大木に成長するのです。

3月の言葉 ぱさぱさに乾いてゆく心を ひと(他人)のせいにするな みずから水やりを怠っておいて

 前庭の河津桜の花が一輪開きました。平成15年に創立10周年を記念して植えた桜が年を追う毎に大きくなり、毎年見事な花を付けるようになりました。池の側に植えたので他の桜よりも成長が早く、しだれ桜に先駆けて楽しむことが出来ます。ライトアップされた桜は早朝に出勤される職員さん、暗くなってから退勤する職員さんの心の乾きを癒やしてくいれることを願っています。
 私達は食事を取ることで空腹を満たします。生活の慌ただしさや仕事の忙しさを理由に、心の乾きを癒やすことを怠ってしまいがちです。いらいらして他人に当たり散らしたり、ストレスが溜まって心が病んでしまうことにもなりかねません。テレビ、パソコン、スマホ・・・現代人はこれらの機器無しでは生きて行けなくなってしまっています。歩きながらのスマホが問題になっています。電車に乗ると九割方の人がスマホの画面を眺めています。これでは心がぱさぱさに乾いてしまいます。結果、心を病むようになるのです。私達の心は見えませんから心のありようが解りません。腹は空けば解りますけど、残念ながら心の渇きは意識できません。病んではじめて水やりを怠っていたことに気づかされるのです。
 桜の花の美しさを求めて旅をする。写真を撮る。温泉に浸かってのんびりとした時間を過ごす、花の苗を植えて育てる、果樹を植えて果実の収穫を喜ぶ、家庭菜園に野菜の種をまいて育てる・・・一見日常生活には必ずしも必要ないようなことがとても重要だと思います。心に水やりをして下さい。そんな暇はない!とおっしゃる方もおられるかと思いますが、病になってからでは遅いのです。
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